「夜勤や当直をなくしたい。でも年収は下げたくない」という悩みを抱えている病院薬剤師の方は少なくないと思います。夜勤をやめると手当分がそのまま収入から消えるのでは、という不安から踏み切れずにいるケースも多いのではないでしょうか。
この記事では、夜勤なしで年収を維持・アップさせるために取り得る選択肢を整理しています。「夜勤をやめること」と「年収を守ること」は必ずしもトレードオフではありません。現実的な方法を把握したうえで判断してください。
夜勤手当が年収に占める割合を確認する
まず「夜勤をやめると年収がどのくらい下がるか」を数字で把握することが出発点になります。
夜勤・当直手当の一般的な金額
病院薬剤師の夜勤・当直手当は、1回あたり5,000〜15,000円程度が多い傾向にあります。月に4〜6回の当直があれば、年間で24〜108万円程度の手当収入になります。この手当が年収の10〜20%を占めているケースも珍しくありません。
夜勤をやめるということは、この分を別の方法で補う必要があります。「どのくらいの金額を補填できる転職先を選べばいいか」を具体的に把握しておくと、転職活動の目線が定まります。
夜勤なし・年収維持の目安
夜勤手当込みで年収520万円の場合、手当分を50万円と仮定すると、日勤のみの職場で470万円以上の基本給水準が出る求人を選ぶことが最低ラインになります。調剤薬局・ドラッグストアの平均水準(約517〜528万円)と比べると、条件次第では維持どころかアップも十分狙えます。
夜勤なしで年収を維持できる転職先
夜勤なしかつ年収が下がらない転職先として、実績のある選択肢を整理します。
調剤薬局(管理薬剤師・在宅対応)
調剤薬局は基本的に夜勤がなく、日勤のみの勤務形態が多い職場です。管理薬剤師ポジションや在宅医療に対応している薬局では、手当が加算されることで年収が病院水準を上回るケースがあります。夜勤なしで年収維持を目指す場合、最も現実的な選択肢のひとつです。
調剤併設型ドラッグストア
夜勤はないものの土日出勤が多いドラッグストアですが、年収水準は病院より高い傾向があります。「夜勤だけをなくしたい・土日は対応できる」という方にとっては、年収を維持しながら夜間拘束をなくす現実的な選択肢です。調剤併設型を選べば専門業務の比重も確保できます。
関連記事:病院薬剤師からドラッグストアへの転職で年収はいくら上がる?注意点も解説
企業(日勤のみ・規則的な勤務)
製薬会社や医療機器メーカーは原則日勤のみで、土日祝日が休みの勤務形態が多くあります。職種によっては年収が病院を上回ることもありますが、未経験からの参入難易度は高い傾向があります。夜勤解消を主目的にするなら、まず薬局・DSを検討したうえで、企業は次のステップとして考えるのが現実的です。
院内で夜勤を減らす選択肢
転職をせずに、今の病院のままで夜勤を減らせる可能性も確認しておきましょう。
夜勤免除・軽減の交渉
育児・介護・健康上の理由がある場合、病院によっては夜勤免除や軽減の制度が整っているケースがあります。就業規則や人事制度を確認し、相談できる環境であれば、転職前に院内での調整を試みることも選択肢のひとつです。
外来・調剤専任への異動
病院によっては、外来調剤部門・薬品管理部門に専任として配置されることで、夜勤が発生しにくい業務ポジションに移れる場合があります。ただし年収への影響(当直手当の減少)は避けられないため、院内調整と転職の両方を並行して検討することをおすすめします。
夜勤なし求人を探すときのポイント
「夜勤なし」を条件にして求人を探す際に、確認しておきたいポイントがあります。
「夜勤なし」の定義を確認する
求人票に「夜勤なし」と書かれていても、閉店後の在庫対応・緊急時のオンコール対応が発生するケースがあります。「完全に夜間拘束がない」のか「定期的な夜勤当直がない」だけなのか、具体的な内容を確認しておきましょう。
年収の内訳を確認する
夜勤なし求人の年収には、管理薬剤師手当・在宅加算・各種手当が含まれているケースがあります。「夜勤なしで年収500万円」の求人でも、管理薬剤師退任後は年収が下がる可能性があります。基本給水準と手当の内訳をあわせて確認することが大切です。
まとめ
夜勤をなくすことと年収を維持することは、適切な転職先を選べば両立できます。調剤薬局の管理薬剤師・在宅対応薬局・調剤併設型ドラッグストアは、夜勤なしかつ年収維持・アップが現実的に狙える選択肢です。
まずは自分の夜勤手当が年収に占める金額を把握し、それを補える水準の求人を探すという順番で動くのが確実です。夜勤なし・年収維持の両方を条件に転職活動を進めたい方は、転職エージェントを通じて条件に合う求人を絞り込むことをおすすめします。
「夜勤をやめたら年収が下がる」は思い込みかもしれません。まず外の相場を確認してみることが、選択肢を広げる第一歩になります。
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